
東京・埼玉で相次ぐ闇バイト強盗、千葉や神奈川でも同様の事件が発生
4都県で7件の強盗事件、指示役の特定に向け広域捜査が進行
東京・埼玉で発生した「闇バイト」による強盗事件が、千葉や神奈川でも起きていることが明らかになりました。警察庁は、4都県において少なくとも7件の強盗事件が確認されたとして、8日に会議を開き、各警察本部の捜査幹部が集まりました。警視庁と3県警は、実行役に指示を出しているとみられる人物の特定に向け、広域捜査を本格的に開始しました。
実行役を恐怖で支配する「指示役」、SNSで勧誘
埼玉県警によれば、今回の事件に関与した実行役は、SNS上で「ホワイト案件」などと呼ばれる闇バイトの求人に応募し、顔写真や運転免許証を指示役に送信。その後、指示役から脅迫的な指示を受け、強盗に加担するよう仕向けられました。所沢市で起きた事件の実行役も、「逃げたら殺す」と脅され、抜け出せなかったと供述しています。
一方で、高額報酬をうたうこれらの闇バイトですが、実際に報酬を受け取れるケースは極めて稀です。9月に練馬区で発生した事件でも、逮捕された4人の男は誰も報酬を受け取っていませんでした。
警察幹部は、「闇バイトに応募すると、犯罪組織に脅されて使い捨てにされる。絶対に関わってはいけない」と警鐘を鳴らしています。
悪用される顧客名簿、住まいを守るための対策
国分寺市での事件では、被害者が以前に住宅リフォームの高額契約をしていたことがわかり、警視庁は、顧客名簿が悪用された可能性があるとみています。強盗事件の手口も多様化しており、ガス点検や宅配業者を装うケースも増えています。
一般社団法人「日本防犯学校」のアナリスト、桜井礼子さんは、防犯対策として、窓に防犯フィルムを貼ることやシャッターを設置することを推奨しています。これにより、侵入に時間がかかり、犯行を断念させる効果が期待されるとしています。また、最近では、侵入時に音を発する防犯アラームや、AIを活用して侵入者を識別し、光と音で威嚇する防犯カメラも販売されています。
桜井さんは、「不用意に個人情報を話さないことも重要です。家族や地域で対策を話し合うことが、最も効果的な防犯策です」と呼びかけています。
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