Amazonが週5日出社義務化へ、国内外で広がる出社回帰のムード

Amazonをはじめとする大企業が再び従業員に対してオフィス勤務を義務付ける流れが強まっています。リモートワークとオフィス出社、どちらが本当に効率的なのか、その議論が国内外で活発化しています。

コロナ禍を機に急速に広がったリモートワークですが、ここ最近では、再びオフィス勤務を義務付ける企業が増えてきています。2024年1月からはAmazonのアンディ・ジャシーCEOが従業員に週5日出社を義務付ける方針を発表し、さらにフリーアドレス制を廃止し、固定デスク制に戻すとしています。

ジャシーCEOは、「オフィスで一緒に働くことでチームワークやコミュニケーションが促進される」と語り、リモートワークでは得られないオフィスならではの利点を強調しています。しかし、これに対して従業員の間では賛否両論があり、リモートワークに慣れてしまった人々からは反発の声も聞こえてきます。

出社派とリモート派、効率的なのはどっち？

実際、Amazon本社でフルリモートを前提に引っ越した社員も少なくありません。アメリカ本社で働く福原たまねぎさんは、リモートワークの生活に慣れていたものの、会社が出社を義務化したことで、オフィスまで通勤に90分もかかる環境に戸惑いを感じていると語ります。それでも、「オフィスでの対面コミュニケーションの重要性」については理解を示し、オフィス勤務のメリットも認めています。

対面でのコミュニケーションは、リモートでは得られない偶然の出会いや深い信頼関係を築く場となり得るという意見もあります。エコノミストのイェスパー・コール氏やインフルエンサーのYuna氏は、対面で働くことの意義を強調し、リアルな場での交流がプロジェクトの成功につながることを支持しています。

一方で、完全リモートでも効率的に業務を遂行している企業も存在します。2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は、リモートワークで全く問題がないことを自身の経験から語り、「完全ITの会社ではリモートワークが最も適している」と主張しています。

国内でも広がる「出社回帰」ムード

Amazonの他にも、楽天グループ、ホンダ、GMOインターネットグループなど、国内でもリモートワークを見直し、出社を重視する企業が増えています。これらの企業は、リモートワークの効率性を認めつつも、対面でのコミュニケーションが持つ重要な役割を再評価し、コロナ禍以前のような出社勤務へとシフトしています。

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