飲酒運転が17％に上る電動キックボード事故 － 低ヘルメット着用率と摘発急増で浮き彫りになる課題

警察庁の調査によると、2024年上半期に発生した「特定小型原動機付き自転車」（電動キックボードを含む）による交通事故のうち、飲酒運転が17.2％に達したことが明らかになりました。この割合は、自転車や原付きバイクの1％程度を大幅に上回るもので、特に深夜帯（午前0～5時台）の事故が目立っています。

事故の主な原因は、私用や飲食のために電動キックボードを使用するケースが多く、夜間の飲酒後に運転してしまうことが多いと指摘されています。警察庁は、こうした状況を受け、電動キックボード利用者に対する啓発活動を強化しています。

交通違反での摘発件数は2万5千件を超える

2023年7月に改正された道路交通法の施行後、電動キックボードの利用ルールが明確化されましたが、その違反が多発しています。警察庁によると、改正道交法施行から1年で2万5156件の交通違反が摘発され、そのうち通行区分違反が最も多く、全体の55％を占めています。続いて信号無視の摘発が30.7％に上り、ルール違反による事故のリスクが依然として高い状況です。

安全意識の欠如が事故を招く

事故件数は合計219件に上り、主に東京（165件）と大阪（38件）で多発しています。特に、ヘルメットの着用率は4.2％と低く、負傷者の多くが無防備な状態で事故に巻き込まれています。法律上、電動キックボードの利用者にヘルメットの着用は努力義務となっているものの、実際にはほとんど着用されていないことが問題視されています。

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