「命を大切に」――飲酒運転で娘を亡くした父親の訴え、モニュメントに込められた願い

福岡県糸島市の一角に、ひとつのモニュメントが新たに設置されました。これは、25年前に飲酒運転の車に命を奪われた大庭三弥子さんを悼む父・大庭茂彌さんの願いを形にしたものです。飲酒運転撲滅への強い決意と、「命を大切にしてほしい」という切実な思いが込められています。

失われた未来と父の祈り

1999年12月、三弥子さんは21歳の若さで無念の死を遂げました。鳥取県で大学生活を送っていた彼女は、友人と共に軽乗用車に乗っていた際、飲酒運転の対向車に衝突されました。友人2人もまた、その事故で命を落としました。未来を奪われた娘たちの無念を胸に、大庭さんは飲酒運転撲滅を訴え続けてきました。

「娘たちの死を無駄にしないために、自分と同じような被害者の遺族を作らないために、加害者を作らない世の中を目指す必要がある」。この信念のもと、大庭さんは全国で講演活動を続け、命の尊さを伝え続けてきました。

モニュメントに込められた願い

糸島市に設置されたモニュメントは、三弥子さんの思い出を具現化したものであり、彼女の命の輝きを象徴しています。制作に携わった片山博詞さんは、大庭さんの話を聞き、三弥子さんの写真に見られるたんぽぽを吹く姿に触発されました。空の上から「お父さん、頑張っているね」と声をかけるような彼女の姿を想像しながら、作品を仕上げました。

モニュメントの中心には三弥子さんをモデルにした女性像が立ち、その両脇には2羽の鳩が配されています。これらの鳩は、同じ事故で命を落とした2人の友人を象徴しています。さらに、しば犬の像も設置されており、2011年に同じく飲酒運転の車に命を奪われた高校生・山本寛大さんの飼い犬「こゆき」をモデルにしています。

依然として残る課題、飲酒運転撲滅への道

飲酒運転撲滅への活動が広がる中、福岡県内では今年1月から7月までに884人が飲酒運転で検挙されています。この数字は、未だ飲酒運転の危険が日常に潜んでいる現状を示しています。それでも、大庭さんは「自分たちのような悲しい思いをする人をこれ以上増やしたくない」との思いで、活動を続けています。「娘の分まで生き抜き、世の中のために何ができるかを考えながら、命の大切さを訴えていきたい」と語るその姿勢には、多くの人々に勇気を与える力があります。

飲酒運転を防ぐために私たちにできること

飲酒運転は、家族の未来を一瞬で奪い去る凶器です。大庭さんの訴えに耳を傾け、私たち一人ひとりができることを考える時です。シーテック株式会社が提供するアルコール検知器「ピッとパッ！Lite」は、飲酒運転を未然に防ぐための有効なツールです。運転前に簡単なアルコールチェックを行うことで、自分自身や周囲の人々の命を守ることができます。詳細な情報や購入については、こちらのリンクをご覧ください：[https://www.swiftechie.com/product/product_04.html]

「命を大切にする」という思いを胸に、飲酒運転ゼロを目指しましょう。